画像撮影日:2019年4月29日

旧古河庭園のつつじ画像
旧古河庭園のつつじ画像
旧古河庭園は武蔵野台地の斜面と低地という地形を活かし、北側の小高い丘には洋館を建て、斜面には洋風庭園、そして低地には日本庭園を配したのが特徴です。この庭園はもと明治の元勲・陸奥宗光の別邸でしたが、次男が古河財閥の養子になった時、古河家の所有となりました。日本庭園の作庭者は、京都の庭師植治こと小川治兵衛(1860〜1933)であり、彼は当園以外にも、山県有朋の京都別邸である無鄰菴、平安神宮神苑、円山公園、南禅寺界隈の財界人の別荘庭園などを作庭し、造園界に多大な貢献をしました。尚、この当時の建物は現存していません。現在の洋館と洋風庭園の設計者は、英国人ジョサイア コンドル博士(1852〜1920)です。博士は当園以外にも、旧岩崎邸庭園洋館、鹿鳴館、ニコライ堂などを設計し、我が国の建築界に多大な貢献をしました。戦後、国へ所有権が移りましたが、地元の要望などを取り入れて、東京都が国から無償で借り受け、一般公開されました。数少ない大正初期の庭園の原型を留める貴重な存在で、伝統的な手法と近代的な技術の融和により、和洋の見事な調和を実現している秀逸で代表的な事例であり、また、現存する近代の庭園の中でも、極めて良好に保存されている数少ない重要な事例であるとして、平成18年1月26日に文化財保護法により国の名勝指定を受けました。
旧古河庭園のつつじ
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